Gmailを覗き見て犯罪者を通報することは正義か

はてなブックマーク - みんなGoogleに見られてる、メール添付の児童ポルノ画像を自動スキャンして通報 米で逮捕者も アプリオ
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Gmailで児童ポルノを送信したと判断してGoogleが当局に通報、送信者逮捕 - GIGAZINE
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機械学習で判定し、確度が高いものを人が目視確認→通報、となったのだろう。
Googleが以前「ロリ」とついているだけでWebページを検索対象から外した事件があったがgoogleがロリエロ八分を実行したとの説 -同性戀並不在初中生存在- - Togetter、ここからも分かるようにコンピューターによる判定は完全ではない。
あなたの何でもないメールもコンピューターに「児童ポルノ案件」と判定され、Google社員に覗き見られているかもしれない。

メールボックスとは「自分以外にみだりに覗かれないことを期待する」プライベートな空間といえるだろう。
メールののぞき見は「監視カメラつきの部屋で暮らしている」のと等しい。
監視カメラがアラートを出すたびにあなたの部屋はGoogle社員にのぞかれる。
まあ、その部屋はGoogleが運営してるものだし、込みで住んでますって人も多いのかもね。

しかしながら日本国においては、電話、インターネット網など通信インフラは、”通信の自由”を守るため、たとえそれが運営者であっても検閲を禁止している。
なぜ通信の自由は守られなければならないのか。
通信が傍受されていると社会全体の利益が下がるというのが理由の一つにある。
”通信が傍受されている”可能性がある場合、confidentialな話なんてできないし、通常の社会生活を送るのにも支障が出る(ストーカー等悪意を持つ個人や企業による過剰な広告などに利用される可能性があるため)。
(自由にconfidentialな話が出来た方がそりゃ商談も、企画もスムースに運ぶでしょう?暗号化すればいい?暗号化するにもコストがかかるではないか。しかも完全な暗号などない。)

もう一つ、現代の日本法には”政府も民衆も間違いを犯すものである”という信条がおそらく存在する。
第二次世界大戦からの反省によるものだろう。
戦時中において、反戦、反政府、共産主義、そういう思想は検閲され弾圧された。民衆も政府もそれを正しいこととして疑わなかった(一部は疑ってただろうけど)治安維持法 - Wikipedia

政府も民衆も間違いを犯す可能性を考えていたら誰も捕まえられないじゃん?
となるかもしれないが、そうすると社会は崩壊してしまう。
だから妥協点として”それが内心のものにとどまる限りは処罰などを受けない”思想・良心の自由 - Wikipediaことになっている。
どれだけ悪魔的な内心を持っていようとも、誰にも裁かれることは無いのだ。

そして自分の家の中や、通信もそうだが、プライベートな領域は内心と大いに関わりがあり、これらを保護しなければ内心の自由は保障されない。
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プライベートな領域も内心の自由と同様に最大の努力によって守られなければならないと考える。


Googleの行為はこの方向性と対立する。
よって僕はGoogleをEvilとみなし今後の使用を控えよう・・・と思ったけどまだ使ってるしちょっとずつ減らしていく・・・ガク

僕の単なる独りよがりなものかもしれないが、日本法の理念とも重なる部分が大きいだろうと思いこのエントリを書いた。
日本語下手ですまん。